12月22日 いのちの学習会:幼い娘の臓器移植について、お母様の立場から講話を頂きました
アカデミックホールに神達宏美氏を迎え講話をいただきました。第一子の娘さんが余命1か月の宣告を受けてからの活動、渡米しての多臓器移植における苦労話、移植は成功したが、結果的に感染症により、親愛なる娘の最期を見届けなければならなかった話等の講話がありました。今回の話は患者様からの初めての講話で、当時の日本とアメリカの臓器移植の法律上の違いや医師やボランティア団体がチームを組んで 全力で助けようとする姿に生徒たちは涙を流していました。
以下、生徒の感想を掲載します。
3年次 女子
生まれたときから今まで生きて、普通に生活していることが当たり前ではないと心の底から再認識できました。神達さん、彩花ちゃんの気持ちや苦労を考えると涙が出てくるほど生きることに対しての思いを感じました。自分の本当に大切な子どもが明日にはいなくなってしまうかもしれないという不安や恐怖を毎日のように感じていたり、募金や渡米をしたりなどの行動力は本当に凄いと思った。自分だったら、と考えると、神達さんが経験したこと全てを自分には背負いきれないと感じました。また、それと同時に日本と海外の医療の差にとても大きなショックを受けました。国によって守るものや大切にしたいものが違うということは理解していても、日本で手術や治療がもっと早く行えていたら・・・・と思いました。 「いつかは死ぬけどそのいつかがわからない」という言葉がとても心に響きました。明日ではなく今できることを大切にし、今当たり前に生きて当たり前のように過ごしていることの大事さを常に考えながら生きていこうと思いました。
3年次 女子
今まで医療従事者の人の話ばかりだったので、医療を受ける側の人の話を聞けたことが新鮮でした。医療系に行きたいなと思っていたのも医療従事者の話などがきっかけでしたが、今日このような医療を受ける立場の人からの話を聞き、見方・考え方が変わりました。私が想像もできないような気持ちで立ち向かう力を感じ、胸がしめつけられるような気持ちでした。 「命は大切」と教わり、分かっていたつもりですが、今回の話を聞いて、自分は「命の大切さ」に対してまだまだ浅かったと思いました。そして今生きている時間の尊さと親への感謝を改めて感じました。これまでの自分に伝えたいほど、命や人生の価値の高さを考えることができました。将来は患者さんの立場になって考えることができるような医療従事者になりたいと思います。臓器移植にもより興味をもつことができました。家族とも話し合おうと思います。この講話が聞けたことを感謝します。
5年次 男子
生後二日で手術をし、ヒルシュスプリング病類縁疾患と診断され人工肛門の手術を繰り返す——生まれて数日で、難病と診断され、人工肛門の手術などを繰り返していたが、日本ではできることもなく、もう無理かもしれないという中で、ある一つのテレビ番組での海外の移植を見たことから、アメリカに行くためのお金を集め、無事に行くことができ、手術を成功することができたという長いようで短い4ヶ月の生活を聞き、言葉にできない感情になりました。 手術後、順調に回復していたが、感染症のために、亡くなってしまい、人間の命の尊さ、重みというものを改めて実感しました。「臓器移植」という、自分には遠い存在に思っていたが、自分の臓器で誰かの尊い命を助けることができると思うと、もっと真剣に考えるべきだなと思いました。また、自分は医師を目指したいと考えています。医師から見れば将来出会う患者さんは何億人のうちの1人かもしれないが、そのご家族にとって担当医はかけがえのない1人であるので、1人の人間として患者さんに接することができるようにしたいと思いました。今後、「移植」について自分でも考えていきたいです。
6年次 女子
彩花ちゃんが産まれてすぐ病気だとわかり、病状が悪化していく中で、とても不安だったと思いますが自分から娘を救う方法を考え募金活動を始めた神達さんの行動力が素晴らしいと思いました。 現在の日本でもまだ、臓器移植を希望する人全員に臓器を提供することができず、海外に行って手術を受けられる人とそうでない人の格差があります。私は将来、医療に関わる立場の人間としてこの現状を多くの人に伝え、より多くの人が命をつないでいける未来を築きたいと思いました。今回の講演を通して、医師としての目線だけでなく、実際に医療を体験した家族のお話を聞くことができ、患者さんやその家族との関わり方を考える貴重な機会になりました。患者さん1人ひとりと向き合い、患者さんと共に歩んでいける医師になりたいと強く思いました。そしてなにより、つらい手術や治療に耐え、最後まで全力で生きた彩花ちゃんとその命を支えた家族や医療関係者の皆さんを尊敬しています。今日は、貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。
6年次 女子
今まで毎年行われてきた「いのちの学習会」では、医師の方からのお話をきかせていただくことがほとんどで、患者さん側の視点からのお話は新鮮で、とても考えさせられました。正直に言うと、今まで海外渡航移植には私は少し否定的な考えを持っていました。海外には海外で、生きるために移植を必要としている人々がたくさんいます。それなのに、高いお金を払って海外に行ってまで移植を受けることは、現地で移植を待つ人々の順番を奪ってしまっていることになるのではないか、と考えていました。 ですが、本日実際に海外渡航移植をされた方のご家族からお話を聞いて、少し考えが変わったと思います。患者さん、そして家族の方から「生きたい」「生かしてあげたい」という強い思いがあることを今日知ることができ、実際私自身の年の離れた弟が彩花さんと同じ立場になってしまったら、絶対に諦めることはできないなと思いました。彩花さんのビデオを見せてもらったとき、私が心の中で想像していた姿よりも活発に動いて、生き生きとしていて、余命宣告を受けた日の様子からも1ヶ月後亡くなってしまうと言われても私でも信じられないと思いました。本日の講演で知ることができた患者さんからの視点、考え方を、医師になったときも忘れないようにしようと思います。