成長のための3ステージ

 中高一貫教育の特色を生かした継続的、計画的な教育活動を行います。入学から卒業までの6年間を2年間ずつ深耕期(1・2年)、伸長期(3・4年)、結実期(5・6年)の3つの期間に分けて、それぞれに応じた最も適切な教育活動を行います。幅広い年齢集団による活動をとおして、個性や能力を伸ばし、豊かな人間性や社会性を身に付けることを目標とします。

 


○深耕期(1、2年次)【学びの基礎を培う期間】

 しっかりとした成長を支えるための学びの基礎を培う時期です。基本的な学習習慣や生活習慣を身につけること、集団における役割活動などをとおして居場所を確立することなどが目標です。

 将来に向けては、社会のしくみやさまざまな職業、地域や日本、国際社会の姿などについて学びます。


○伸長期(3、4年次)【主体的な取り組みをとおして成長する期間】
 いろいろなことにチャレンジし、試行錯誤を重ねて、人間的に一回り大きく成長する時期です。自ら進んで課題を見つけ、解決していく力を身につけること、仲間と協力して集団での活動を充実させていくことなどが目標です。

 将来に向けては、自分を見つめ、適性に応じて進路を考え、未来の自分像を膨らませます。

 

○結実期(5、6年次)【夢や目標に向け学力を高める期間】

 教科の学習でも様々な活動でも、自分を高めると同時に、リーダーとして力を発揮し、学校づくりに貢献する時期です。探究的に進めてきた学習活動を集大成し発信すること、集団活動の企画立案を行い、下級生の手本となり下級生の面倒をみることなどが目標です。

 将来に向けては、社会に貢献する自分の姿をイメージしながら、夢の実現に向けて学力を最大限に高めていきます。

 

自己実現と社会貢献のためのキャリア教育

○深耕期(1、2年次)

 「学び」のための基本的な学習習慣や生活習慣、学校における基本的な集団行動の確立をサポートします。この時期にはぐくまれた豊かな人間性が、他者と協力して社会に貢献していく礎となります。

 学級活動や学校行事の中で「絆づくり」を行い、集団における自分の役割を考えさせることで、リーダーシップ育成のための基礎をつくります。


 また、職場体験やボランティア活動をとおして「身近な社会を見つめること」を行います。そして、自己と社会との関わりの中から、「将来の夢」について考えを深め、生きることの意義や「夢や目標をもつことの大切さ」などについて見つめていきます。

 

○伸長期(3、4年次)

 一人一人の生徒の個性や適性に応じて、その生徒にふさわしい進路の発見をサポートします。企業・研究所訪問や大学のオープンキャンパス、学部・学科研究などによって、自己の適性を把握するとともに、進路についての意識付けを行います。

 また、10年後の自分を考えることで、夢をはぐくみ、学習意欲の向上に結び付けます。将来の自分について考えることは、結実期(5、6年)における「文型・理型」を選択する上でも基本的な第一歩となります。


 授業や学校行事など日々の学校生活の中においても、いろいろな体験活動を中心に自己の適性を知り、自分の夢をはぐくんでいきます。

 委員会活動や生徒会活動を充実させ、各自が積極的に参加できるような組織作りを行います。小さな集団からはじまり、段階を踏んで、より大きな集団でリーダーシップを発揮できるように導きます。

 

○結実期(5、6年次)

 学校行事における自主的な活動と主体的な運営をサポートします。失敗を恐れず、自分たちの手で創り上げていく喜びを体験することはとても大切なことです。成功体験は大きな自信につながります。

 また、何か失敗することがあったとしても、そこから学ぶものは多く、その経験をとおして子どもたちはたくましく成長していきます。


 中等教育学校の特色のひとつとして「幅広い年齢間の交流」があげられます。学校生活の中に、上級生がリーダーシップを発揮して下級生の面倒をみる機会を多く設定し、リーダー資質の育成を図ります。

 結実期の学習においては、習得型から自立探究型へと学習方法を発展させ、大学別進学研究会などによって、自分の夢を実現するための具体的な方法を見出します。


 単に難関大学に合格することだけを目的にするのではなく、どのような形で社会的に自立していくのか、何をもって社会へ貢献するのかを考えます。